230117 合同衛生㈱/林 博之 社長

2023年01月17日

サンデー毎日「会社の流儀」掲載

時代の空気を読み、地域の声を拾い続ける
循環型社会を切り拓く浪速の100年企業

合同衛生㈱

林 博之 社長

 万博開催までのカウントダウンが始まり、世界から注目を集める「OSAKA」。通天閣を間近に見上げる難波地区を中心に大阪の美化に貢献し、世紀を跨いで暮らしと産業を支え続ける廃棄物処理会社が合同衛生株式会社だ。

「先人たちが築いてきた『ゴミの問題や悩みは林に任せておけば大丈夫』という信頼を大切にしながら時代の空気を読み、お客さまの声に耳を傾けてきたことが長く会社を続けられてきた要因だと思います」
 と話すのは、前回の大阪万博が開催された年に生まれた林博之社長。曾祖父が創業した同社の5代目社長として「100年企業」の信頼を守り続けている。

 戦後間もない頃からミナミの繁華街でゴミ処理事業に着手し、昭和30年代に続々と開業した主要な地下街からの受注で事業領域を拡大した同社。トラックで一日一回運搬すれば済むゴミの量でも3時間に一度程のペースで店舗を台車で回り、顧客と顔を合わせて言葉を交わすことからコツコツと存在感を高めてきた。
 現在は住宅地や商店街、商業施設、オフィスビル、マンションから出るゴミの収集運搬から分別、破砕、リサイクルまでを一貫体制で行う同社。2011年に産業廃棄物処分業の許可を取得し、西成区に中間処理施設「リサイクルセンターCombi」を開設した。

「缶やペットボトル、発泡スチロールなど様々な種類が混在するゴミの適正な処理から、その先のリサイクルまでの工程が見える施設を作れば、ルールやマナーに疎かった方も理解を深められる。住民の方々から反対の声も挙がりましたが、社員たちが毎朝周辺の清掃活動を続けていた或る日、『ご苦労様』と感謝状が届いた時には感動しました」
と当時を振り返る林社長は、コロナ禍で飲食店から出るゴミの量が激減した際も「いずれ返ってくるから」と引き取り価格の値下げを許可。街が活気を取り戻した最近は「あの時はありがとう」と声を掛けられることが増えたという。

業界の地位向上を牽引
持続可能な会社へ進化

「リサイクルセンターCombi」の前で社員たちと

 また、業界全体の発展と地位向上にも注力する林社長は現在、一般社団法人大阪市一般廃棄物適正処理協会の会長を兼務。地元のロータリークラブでも会長を務め、廃棄物収集運搬・処理業を外国人技能実習生の移行対象職種に加える呼びかけも行っている。

「私たちの業界には昔ヤンチャをしていた人が多いイメージですが、これからは〝本物〟しか生き残れない。少しでも仕事の価値を引き上げていきたいですね」
と語る林社長は2022年12月に「ゴウドウホールディングス」を設立。持続可能な企業と社会を創出するため、SDGsにも積極的に取り組んでいる。
「これからも人と人との繋がりを大切にして、社会のお役に立てる会社を目指していきます」(林社長)

【会社データ】
本社=大阪府大阪市浪速区恵美須西3―16―41
☎06―6641―8960
創業=1921年4月
資本金=1000万円
従業員数=120名
売上高=11億9800万円
事業内容=廃棄物収集運搬・リサイクル・処分、商業施設内の廃棄物管理業務
https://www.godo-e.com

 

サンデー毎日「会社の流儀」 合同衛生㈱/林 博之 社長
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