240415 ㈱エスピック/白川 清貴 社長

2024年04月15日

AERA「Business Report」掲載

人との親交が新たなイノベーションを生む
「競争」ではなく、「共生」のステージを

㈱エスピック

白川 清貴 社長

 両国に本社を構える株式会社エスピックは、独立系ⅠT企業として1965年に創業し、デジタル産業の黎明期から目まぐるしい時代の進化と共に事業領域を拡大してきた。独自の発想力で提案・開発・運用・保守まで一貫したサービスをエンドユーザーに提供し、顧客は商社や金融、官公庁など多岐にわたる。

 同社には「GOOD PEOPLE COMPANY ――『いい人』が『いい会社』を創り、社員一人ひとりが人間として成長することで、企業も社会も共に発展する」という企業理念が深く浸透している。

「世界で活躍するスポーツ選手を見ても、誰もが応援したくなる魅力的な選手の人間性から学ぶべき点は多い。私たちもお客様やパートナーの皆様、あるいは会社の仲間が本気で頑張っている姿を見ると、どうにかして力になりたいという気持ちになる。そこから新たな出会いやご縁に繋がっていき、人がベースとなって新たなイノベーションが生まれる」

 と話すのは、白川清貴社長だ。実際に同社は常に顧客と一体になって課題を共有し、より高いレベルで求められる業務領域を拡げてきた。この5ヵ年計画として同社は「社員数約1.4倍、売上約1.6倍、経常利益6%」と上場企業並みの目標を掲げ、堅調に業績を伸ばしている。

主体性を育む「社風」に
社員旅行がもたらすもの

昨年9月に実施した同社の社員旅行(長崎)の様子

 昨今の若年層が求める働き方に「自分の時間を大切にすること」がたびたび挙げられる。職場での飲み会や社員旅行といった社内的なイベントを前時代的なものと捉える傾向もあるようだ。そんな風潮の中、同社ではWG活動をはじめ多様なクラブ活動など、有志による社内イベントが盛んだ。これらは決して会社として強要したものではなく「自発性を促す社内環境の中で、自分たちのやりたいことができる場を自ら設けた結果」と白川社長は話す。

 そして同社では毎年一度、社員旅行を実施し、3年に一度は海外にも足を延ばしている。この数年はコロナ禍で延期していたが、今年は7年ぶりの海外旅行(ベトナム)が決定し、社員の家族も含め有志による総勢約400名が参加予定という。費用は社員の家族の分も半額を会社が負担し、積極的に支援している。

「パーティーは毎回、大いに盛り上がりますが、こうした場から生まれる主体性や人との交流をきっかけにして、各々が実務に昇華しながら確実に成長していく手応えは大きい」
 と話す白川社長。こうした親交があって上司や同僚からのサポートを受けやすい環境が生まれているのか、従業員の「ストレスチェック」における数値が同社では70点台と平均値より低いというから、事例としても興味深い。

「IT業界は『作ったら終わり』ではなく、改良し続けていくような時代に突入しています。技術やミッションが追及されがちな世界で、私たちはお客様ととことんとお付き合いしながら、互いに次のステージへ進められる信頼関係の構築を大切にしていきます」(白川社長) 

「社内旅行や社内イベントなどの交流から各々に主体性が生まれ、全体が活発化していく」(白川社長)

株式会社エスピック
本社=東京都墨田区両国2-10-14 両国シティコア
☎=03⁻5625⁻3820
従業員数=391名
売上高=39億9600万円
事業内容=ソフトウェア受託開発、パッケージ販売、アウトソーシング・サービス等
https://www.spic.co.jp

AERA「Business Report」㈱エスピック/白川 清貴 社長

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