2022年07月26日
サンデー毎日「会社の流儀」掲載
㈱カインドテクニカルサービス
児嶋 賢一良 社長
コロナ禍で大きく変わるオフィスのカタチ。株式会社カインドテクニカルサービスはビジネスの源となる快適で機能的な空間づくりと、決して止めることが許されない物流業務の両輪を担いながら、50年近い業歴とクライアントからの信頼を紡いできた。 「現会長である父の先見の明と思い切った決断、人を財産と考える経営方針が当社の礎。お客様からの『カインドに任せれば間違いない』という評価が安定した業績に繋がっています」 と話すのは、児嶋賢一良社長。「親切で技術に優れた集団」を社名に表して創業した児嶋隆司会長、オフィス内装工事部門を牽引しながら15年間社長を務めてきた山﨑賢治副会長の後を受け、今年6月に就任した3代目のリーダーである。
大手事務用品・設備メーカーをはじめとする、クライアントの要望と期待に応えながら黒字経営を続けている同社。オフィス家具の販売、施工から移転やレイアウト変更、床やパーティションなどの内装工事、さらには地震対策など、ユーザーが理想とするオフィスを見事に実現してくれる。 また、オフィス家具だけでなく産業廃棄物や重量物・イベントディスプレイなど多彩な製品を運ぶ物流部門では、大手製パン会社の食品配送で事業の基盤を確立。それぞれの業務できめ細かく、親切・丁寧に現場の要望を叶えてきた自社のサービスを、児嶋社長は「全ての付加価値がつけられる状態」だと分析する。
しかし、技術者の高齢化という業界の課題は同社にも潜んでいる。51歳の児嶋社長に代替わりした今、求められるのは次の時代に向かうための足固めである。 「景気の流れや環境変化のスピードが変わってきている。もっと身軽になり、時代に乗っていける体質にしなければなりません。そのために、専門業者にアウトソーシングする仕事を増やすことも考えています」 と話す児嶋社長は早速、大胆な社内変革に着手。年齢や役職にとらわれず社員一人ひとりが最大限に能力を活かせる組織を目指す。
社員を財産とする同社の社内
「培ってきた良い部分を継承し、悪い部分は躊躇せずに改善する。例えば、班で仕事をしている時は班長が〝社長〟であり、年齢や従来の上下関係は関係ありません。今からでも意識は変えられます」(児嶋社長) さらに、「言葉の責任が重くなった」と新社長就任の実感を語る児嶋社長は、全社一丸で変化に対応できる組織を作るため、次のようにメッセージを送る。 「まず行動し、仲間に感謝することが大切。皆が同じ方向を向き、共に喜び合う組織を作りたいですね。私は厳しいことも遠慮なく言いますが、ついてきてくれる社員には最大限の努力で応えます」(児嶋社長)
【会社データ】 本社高橋営業所=東京都江東区高橋13―15 ナッシュビル2F ☎03―3846―2428 設立=1975年6月 資本金=1000万円 従業員数=80名 売上高=12億2100万円 事業内容=一般区域貨物自動車運送業、内装仕上工事業、オフィス家具の販売、産業廃棄物取扱、文具・事務用機器の販売など https://e-kts.com
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