2023年01月17日
サンデー毎日「会社の流儀」掲載
コンピュータ ダイナミックス㈱
坂本 寛 社長
DXの推進など、企業のIT戦略に欠かすことができないストレージ(補助記憶装置)。コンピュータ ダイナミックス株式会社は世界各国から取り揃えた最先端のストレージ製品を提供し、大手を中心とする国内クライアントの課題を解決しながら40年の業歴を重ねてきた。
「IT業界は新しいことばかりに挑戦しがちですが、当社は『スタイルは最大の敵、格好つけるな』を合言葉に足元を見ながら進んできた堅実さが特徴です」 と話す坂本寛社長。1982年の創業前は名だたる外資系企業に勤務し、大型コンピュータやストレージの営業に従事するなど、グローバルにストレージ産業の未来を切り拓いてきた。
現在、東京近郊だけでなく全国各地の自治体から絶大な信頼を集め、大手企業の研究施設や防衛関連にも製品・サービスを提供している同社。時代を先取る製品の販売もさることながら、最も大きな信頼の源が〝泥臭い〟保守サービスだ。
「社員には常に『靴とタイヤをすり減らそう』と教えてきました。納めた製品にトラブルがあった場合は電話で状況を聞くより先に、まず体で動く。お客様の需要が予測できる製品であれば、修理を受ける前に持っていくこともあります」 と話す坂本社長が40年間、心の支えにしてきたのは、昭和の思想家・中村天風が残した「何があっても事があるのが仕事。平穏無事はあり得ない」という言葉。昨今のコロナ禍でも「我々が止まってしまえば、お客様をサポートできない」と、一日たりとも業務をストップさせていない。自社だけでなく、取引先に対しても厚い忠誠心と謙虚さを備える社員たちもまた、誰一人として在宅勤務を行っていないという。
また、「世界の最先端IT技術を日本のお客様へ」をスローガンに掲げる坂本社長は、魅力的な製品を持つ様々な海外メーカーの要人と信頼関係を構築。イスラエルに開発拠点を構えるコンピュータデータストレージ企業「Zadara(ザダラ)」とパートナーシップを締結している同社は、身代金要求型コンピュータウイルス「ランサムウェア」対策に有効な仮想ストレージシステム「VPSA9000」や、プライベートクラウドを使用した分だけ支払う「OPaaS(オンプレミス・アズ・ア・サービス)」の販売も開始した。
仮想ストレージシステム「VPSA9000」
既存のパブリッククラウドで発生するデータ転送時の課金やライセンス費用が必要ない、プライベートクラウドのプラットフォーム「Z COMPUTE」はクライアントの大幅なコスト削減に繋がる新製品。デモや検証、研修のサービスを提供するため、本社ビルに隣接する「SANラボラトリー」を開設した。 「ストレージ以外にもう一つ柱を作りたい」と話す坂本社長は、さらに堅実な歩みで未来の扉を開く。
研修・検証用施設「SANラボラトリー」
【会社データ】 本社=東京都新宿区百人町1―21―23 ☎03―3366―9741 設立=1982年1月 資本金=2700万円 社員数=38名 売上高=8億2600万円 事業内容=ストレージとサーバの販売・構築、仮想基盤の構築、クラウドサービスの提供、保守サービス https://www.computerdyna.com
㈱光英科学研究所
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