2021年03月30日
サンデー毎日「会社の流儀」掲載
エスピック
白川 満貴 社長
ニューノーマル、すなわち「新たな日常」。コロナ禍を通じて今、私たちは働き方の見直しに留まらず、仕事に対するさまざまな価値を見つめ直す機会に直面している。
今年7月で設立54年を数える株式会社エスピックは、デジタルマーケティングの黎明期である90年代から様々な領域へと業務を拡げ、現在は多様な分野でシステム開発をはじめとしたITサービスを手掛ける。 同社には「Good People Company」という文化が深く浸透している。〝いい組織や社会とは、いい人たちによって形成される〟という考え方から生まれた企業理念だ。 「『人を一番大事にしながら、人の成長と共に成長していく企業』という理念は先代(島至会長)がこれまで築き上げてきた企業文化として、この先も大切に継承していきます」 と話すのは、就任4年目を迎える白川満貴社長だ。
こうした文化が社員の自発性を育み、顧客満足度調査では「協力度」が一番高く評価されている同社。他社であれば「ここまでしかできない」と断るだろう案件も、同社は顧客と一体になって真向から取り組み、信頼関係を醸成してきた。 「『ビジネス・ネットワーク』より『ヒューマン・ネットワーク』。こうした理念を突き進めていくと、私たちの仕事は自ずと目指しているコンサルタント企業に通ずるポジションに近づいていきます」(白川社長)
同社では毎年行う社員旅行の他、多様なクラブ活動や社内イベントが活発だ。社員だけでなく、社員の家族も参加できる場を積極的に設けている。 「こうした活動も先代が築いた『共生の文化』の一端ですが、今後テレワークによって家庭が仕事場になると、オフィスは定期的に社員が集まる『ホーム』的存在になっていくと思います。人生100年時代と言われる中で、会社が果たす役割は益々大きくなっていくと感じます」(白川社長) また同社では、有志の社員による自主的な教育活動などの委員会やWG活動が盛んに行われ、成果が認められた活動に対しては売上と同等のインセンティブを設けている。その件数は年々増え、今では総額で売上利益の1㌫に及ぶという。
これらは決して強要するものではなく、幅広い領域から社員が自発的に選択し行動することに重点を置いていると白川社長は話す。 「一人ひとりがいろいろな良さや強みを持っている。周囲からそれが認められ、それぞれが『新しい価値軸』になれば仕事の面白みは更に増す。そのためには様々な価値観で人を評価していく必要があります。今、当社の社員は300人いて、そこには300通りのマネジメントが生まれるように、オンリーワンな専門性を持つ人が増えていくことで総合的なサービスが生まれる。そこを目指しています」 と白川社長は語る。
【会社データ】 本社=東京都墨田区両国2-10-14 両国シティコア ☎=03-5625-3820 従業員数=302名 売上高=33億3353万円 事業内容=ソフトウェア受託開発、パッケージ販売、アウトソーシング・サービス等 https://www.spic.co.jp
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