230111 ㈱光英科学研究所/村田 公英 会長

2023年01月11日

週刊文春「会社の実力」掲載

ヒト試験で人体への摂取効果を確認した
乳酸菌生産物質の歴史は壮大なプロジェクトだ。

㈱光英科学研究所

村田 公英 会長

 終戦直後から高度経済成長期にかけて、様々な難題を克服して各分野の製品開発を成功に導く姿を克明に追った、NHKの往年の人気番組「プロジェクトX」。
 株式会社光英科学研究所(村田公英会長)が提供する「乳酸菌生産物質」にも長い年月を費やす壮大なプロジェクトがあった。
 その始まりは終戦1年前の1944年。大正時代から続く乳酸菌飲料の製造方法を、生きた菌から菌の分泌物(代謝物)に「大転換」する研究が行われ、16種の乳酸菌の共棲培養方式を完成したことに始まる。研究者は乳酸菌生産物質の生みの親である正垣一義。中国・大連の大谷光瑞農芸化学研究所でのことだ。

 終戦後の48年、正垣は東京・銀座に寿光製薬を設立。乳酸菌の代謝物を商品化した「スティルヤング」を引っ提げて全国に拡販活動を開始した。食糧事情が劣悪な当時、国民の健康を希求しての活動だった。49年と50年には、2度に渡り国会で「長寿論と有効細菌」と題した講演を行い、戦後復興の健康必需品として国を挙げての普及を訴えた。
 そんな折の48年。やがて光英科学研究所を創業することになる、当時8歳の村田少年はスティルヤングの拡販員だった母の勧めで、この商品との運命的な出会いを果たしている。

 時代は下って59年、電子工学を志し、その関係の専門学校を卒業した村田は、母の切実な願いを受け入れて、正垣が経営する寿光製薬改め義報社の大谷光瑞農芸化学研究所に入社。正垣に師事して乳酸菌の培養技術を学ぶことになる。
 当時一世を風靡し、大手企業10社以上からその将来性を見越して事業提携の要請があった。しかし正垣は自身のポリシー「世界の人々の健康増進に貢献する」に反すると、ことごとく決裂。69年頃には業績低迷から会社の解散を余儀なくされることになる。
 それでも研究と開発の成果の灯を消してはならぬとの正垣の特命で、村田とその母による光英科学研究所創業へと移行していく。

総合的機能性を持つ代謝物
「乳酸菌生産物質」の未来

 以来25年。電子工学の素養を生かした無線機の会社勤めと乳酸菌研究・開発の二足の草鞋の末、94年に法人化。2003年には16種35株の共棲培養技術が確立し、59年に及ぶプロジェクトは完結を迎えた。
 そして今、16種35株の乳酸菌群が生み出す乳酸菌生産物質は、数多くの健康食品や一般食品の原料として採用され、世界の人々の健康増進に貢献している。

 昨年10月には、日本薬科大学協力の下に2年前から実施していたヒト試験において、乳酸菌生産物質を体外から摂取することによる効果を確認。その研究結果は腸内細菌学界発行の「腸内細菌学雑誌」22年10月号に査読付き論文として掲載されている。

【会社データ(問合せ先)】
本社=埼玉県和光市新倉5-1-25
℡048-467-3345
創業=1969年4月
資本金=1000万円
事業内容=乳酸菌生産物質の製造・販売、研究・開発
https://www.koei-science.com

 

週刊文春「会社の実力」株式会社光英科学研究所
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株式会社光英科学研究所 乳酸菌生産物質

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