深刻な人手不足を象徴するかの如く、インターネットを中心に様々なメディアに溢れる求人情報。中でも企業と求職者の双方からとりわけ高い評価を受けている求人サイトがあると聞いた筆者は、早速その運営会社を訪ねてみた。

　看護師をはじめとする医療介護業界向けの「メディカルジョブズ」や保育従事者に特化した「キッズジョブズ」、さらには建設業界向けにハイクラス求人サイト「施工管理人材バンク」と地域密着型サイト「施工管理ワークス」を展開するなど、業界に特化した豊富な求人情報を提供しているのは、これらのサイトを起点とする派遣・紹介事業で右肩上がりの成長を続ける株式会社ジョブズコンストラクション。宇佐美彰規社長に話を聞いてみた。

「当社のサービスをご利用頂いている企業は日本を代表するような会社がほとんどです。広告費では大手同業他社に敵いませんが、提供しているのがモノではなく、『人』だからこそ勝負できる。良い人材を供給できれば会社の規模に関わらず、評価して頂けるのです」
　特に人材紹介業界ではクライアントの大量かつ緊急性が高い要求に追われる余り、求職者に新しい職場を紹介するだけで終わってしまう会社も多いと聞く。しかし、同社は徹底的に求職者の未来に〝寄り添う〟オーダーメイド型のサービスを提供。これが他社との差別化に繋がっているのだ。

「他社よりもっと深くまで求職者の話を聞き、想定している未来について話をしています。求人はスピードが重要ですが、５秒で届く〝ただ仕事を紹介するだけ〟の情報より、限りなく寄り添ってくれる人たちがいる会社と出会うことの方が貴重ではないでしょうか」
　と話す宇佐美社長の「求職者に寄り添い、背中を押すコンサルタントの教育が得手」という自己分析も印象的だった。前職から人材サービスに携わってきた経験を、様々な前職から集まった平均年齢が20代という若いコンサルタントたちに還元。クレーム発生時には「乗り越えられないクレームは来ない」と励ます宇佐美社長自身もまた、彼らの背中を押しているようだ。

　現在、派遣登録も含めて２００名近い社員たちがもっと仕事を楽しみ、成長できる会社づくりを進める宇佐美社長は、予てからＩＰＯ（新規上場）を視野に入れている。実現するためにも、今後はさらに一人ひとりが数字への意識を高め、グローバルスタンダードの思考が必要だという。

　この３月からＴＢＳラジオで「メディカルジョブズ」「キッズジョブズ」「施工管理ワークス」の新しいＣＭを放送し、サービスの認知度向上を図る同社。利用者を増やし、社会インフラに直結する業界に質の高い人材を供給し続けることで日本経済を支えていく。

【会社データ】
本社＝東京都千代田区神田小川町２―３―13
☎０３―５５７７―８０００
設立＝２０１５年４月
資本金＝１０００万円
従業員数＝約２００名
売上高＝10億７００万円
事業内容＝人材派遣・紹介業、求人情報サイト運営
https://www.jobs-c.com