2021年02月22日
サンデー毎日「会社の流儀」掲載
コーセツコンサルタント
角田 五郎 社長
「近代下水道発祥の地」と言われる横浜の地で、下水道設計専門の技術者集団として1963年4月に誕生した横浜工業設計㈱。以来、下水道の計画策定から実施詳細設計まで、数多くの地方公共団体のニーズに誠実に応え、深く厚い信頼関係を築いてきた。 91年4月には、社名を株式会社コーセツコンサルタントに改め、上下水道の他、河川、道路、橋梁など一般土木に業務を拡大。現在では神奈川県・埼玉県を中心に、長年の経験と技術の蓄積を生かし、より良い生活環境を実現する社会基盤創りに大きく貢献している。
会社設立から58年。現在代表を務めるのは6代目となる角田五郎社長だ。特筆すべきは、歴代社長皆がプロパー社員から選ばれて代表に就任していること。 建築設計事務所に勤務の後、「公共の役に立ちたい」と、74年に同社に入社。設計技術者として37年間勤め上げ、取締役として経営に参画していた61歳の折、社長就任の打診が。時あたかも大震災の年、2011年9月のことだ。 社長就任を快諾した角田社長は、すぐさま業務推進の透明化に着手。各業務の原価管理を徹底し生み出す収益を見える化し、賞与支給に反映した。一方で、「お客様のそばにいる」ことを基本に据え、コンサルタントはサービス業だとの意識をスタッフに浸透させた。
「各地のインフラの現況を誰より熟知する当社スタッフは、人事異動の多い地方公共団体職員の手足・頭となり、誠実に行動することが大事。『またあの人に担当して貰いたい』と依頼されるようになれば、本当の達成感が得られます」 と、角田社長はサービス業に込めた思いを話す。 就任2年目の設立50周年の際には、「優れた技術力と豊富な経験を活用し、高品質なサービスの提供により社会公共の発展に寄与し、顧客と社員の期待に応える企業を目指す」との経営理念と、「誠実・向上・調和」の社是を策定。100年企業に向けた全社共有の指針を明確に打ち出している。
2015年から19年の2期4年間、(一社)管路診断コンサルタント協会会長を歴任し、現在も副会長を務める角田社長は、既存施設の耐震化や長寿命化など、ストックマネジメントへの取り組みについて語る。
「当社では、過去の技術を継承・検証しながら防災・耐震化・長寿命化などに取り組み、さらに技術を進化させています。技術力・コミュニケーション能力・原価管理能力を3本柱に、今後も地域社会に貢献していきたい。そのために、新しく入社する人には、5年は努力を続けてほしい。その暁には、きっと社会への貢献を実感出来るでしょう」 技術士・RCCM・建築士など、多数の有資格者を擁する同社は、腰を据えて学びながら力を付けるためには、絶好の職場だ。
【会社データ】 本社=神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町3-32-13 ℡045-323-0136 設立=1963年4月 資本金=3500万円 事業内容=上下水道・河川・道路・橋梁等の調査・計画・設計、耐震診断調査 https://www.kosetsu.co.jp
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