2021年09月07日
サンデー毎日「会社の流儀」掲載
プライムエデュケーション
酒井 東吾 社長
健康市場が拡大する一方、総人口に占めるフィットネスクラブへの「参加率」は、アメリカやイギリスが15㌫前後を維持しているのに対し、日本はわずか3・3㌫(出典『Fitness Business』)と先進国の中では著しく低い。1980年代後半から横ばい推移が続くこの「参加率」を向上させるべく、ユニークなプログラムと質の高い人材を供給しているのが株式会社プライムエデュケーションだ。
「フィットネスクラブだけでなく、我々もサプライヤーの立場から『参加率』の向上に貢献していきたい。コンテンツとヒューマンリソースというソフトウェアの領域にフォーカスし、業界に不可欠なフラットフォーマーになりたいですね」 と話す酒井東吾社長は大学卒業後にフィットネスクラブ運営会社に勤務し、様々なプログラムの開発や外販に従事。その経験を活かして同社を創業する際、独創性の高いプログラムとして注目したのが「ラディカルフィットネス」である。
2004年にアルゼンチンで生まれ、世界45カ国で導入されている「ラディカルフィットネス」は軽快な音楽に合わせて「安全・効果・楽しさ」を提供するラディカル(革命的)なプログラム。05年から日本正規代理店として活動する同社は既に11プログラムをリリースし、800施設への導入実績と、プログラム別で4000人のオフィシャルトレーナーを擁している。
「ラディカルフィットネス」の本拠地は19年にリニューアルした「アカデミースタジオ日本橋」。オフィシャルトレーナーや多くのインストラクターの卵たちが自己研鑽を積んでいる。 「いつの間にかフィットネスクラブはオペレーション重視の傾向が強まり、利用者の健康サポートという本来の目的を果たせていないと感じていました。コロナ禍である今こそ、プログラムの中身とインストラクターの力量で新たな健康価値を提供していかねばなりません」(酒井社長)
他にも、ヨガプログラム「ユニバーサルヨガEARTH」などのオリジナルコンテンツを提供する同社は、スタッフ研修事業やコンテンツ開発事業を通じてフィットネス産業を担う人材の育成と供給に注力。世界中の魅力的なコンテンツ(モノ)を紹介するだけでなく、インストラクターの成長(コト)によって、業界全体の可能性を広げていこうとしているのだ。
「自分で発想し、学び、課題を持って『自走』できる人材を求めています。業界の人材不足を解消するだけでなく、インストラクターのキャリアアップの道筋も提示していきたいですね」 と話す酒井社長はゲームやアミューズメントといった異業種との連携にも注目し、さらなる参加率向上の実現に向けて商品の多角化を図っていくという。
【会社データ】 本社=東京都中央区日本橋小網町10―2 日本橋フジビル2F ☎=03―6410―7990 設立=2007年5月 従業員数=16名 売上高=6億円 事業内容=フィットネスプログラムの開発・ライセンス許諾、フィットネスクラブのコンサルティング、フィットネスインストラクターの教育・研修・派遣など http://prime-e.jp
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