2024年06月10日
AERA「Business Report」掲載
㈱エフリード
藤江 伸二 社長
次世代半導体工場「ラピダス」の千歳市誘致の好影響も相俟って、活況を呈してきた札幌市を中心とする北海道のアパート・マンション建設需要。その活況の一端を、持ち前の「丁寧な仕事」で支えてきたのが、札幌市西区に札幌本店を置く株式会社エフリード(藤江伸二社長)だ。
1962年創業の十勝・大樹町の土木工事会社をルーツとする同社は、2012年の藤江社長就任を機に現社名に変更。以来、賃貸マンションの企画・施工・賃貸管理事業に着手し、これまでの10年余りで累計施工棟数500棟以上を数える、北海道でも随一の実績を築いてきた。
この好業績の背景には、同社が企業理念に掲げる「妥協なきモノづくりへの挑戦」の徹底がある。 確かな技術とプライドで、与えられた設計図を基に正確に作る。社員一人ひとりが「当たり前のモノを当たり前に、工程通りに作る」というプライドを持って日々の仕事に取り組む姿勢が顧客からの信頼に繋がり、紹介が紹介を呼ぶ現在の好業績に結び付いているのだ。
今年2月竣工のRC造14階建て共同住宅(写真右)、お洒落なデザインの4階建てマンション(左上)、神奈川県平塚市のエフリード湘南(左下)
北海道のマンション建設需要の活況も一段落しつつある今、道内有数の施工力を蓄えてきた同社は、より需要の旺盛な東京・横浜を中心とする首都圏に本腰を入れて進出を始めている。その皮切りが2020年の㈱エフリード湘南(神奈川県平塚市)の設立だ。その後の4年間で、首都圏本格進出への確かな手応えを掴んだ藤江社長は、近い将来都内と横浜市に拠点を展開、施工管理者のさらなる増員を図る構えだ。
「社員とその家族も皆、エフリードの一員」と考える藤江社長。 その考えの根底には子供の頃の印象的な体験がある。十勝・大樹町の土木工事会社の社長の次男として育った藤江社長は幼少の頃、父親へのあるお願いを「何事も社員が優先だ」という理由で受け入れてもらえなかった。その時の父親の仕事への思いを胸に刻んだ藤江少年は首都圏の大学を卒業し帰郷後も、社長を務める現在も、あの時の父親の言葉を胸に刻み続けている。
「だから、事業で得た利益は社員に還元します」と話す藤江社長。年商77億円という事業規模に比べて経常利益が比例しないのも頷ける所だ。
十勝・帯広「勝毎花火大会」の様子
子供の頃の体験が今の自分を形作っていると感じる藤江社長は、地元・大樹町の子供達に貴重な体験を提供する活動にも積極的だ。天然由来の機能性食品・サプリメント原料等の開発・製造・販売で名高い札幌市のアミノアップの協力を得た工場見学への招待や、毎年恒例の十勝・帯広「勝毎花火大会」の観覧券を大樹小・中学校に寄贈するなど、「将来を担う子供たちの思い出づくり」に貢献。最近では、50年前に自らが所属し命名した少年野球チーム「大樹ファイターズ」に野球道具を寄付したばかりだ。
株式会社エフリード 札幌本店=北海道札幌市西区二十四軒三条4-6-9 霜鳥ビル3F ℡011-622-1071 創業=1962年4月 資本金=2700万円 事業内容=賃貸マンションの企画・施工管理・賃貸管理等 https://www.f-lead-co.jp
AERA「Business Report」㈱エフリード/藤江 伸二 社長
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