2021年09月21日
サンデー毎日「会社の流儀」掲載
モビメント
桶本 義孝 会長
ユニフォームはレンタルの方が合理的という「新しい常識」がすっかり定着しつつある。 レンタル・ユニフォームの大きなメリットとして、導入時のコスト削減がまず挙げられる。長期的に見れば購入した方が安いという考え方もあるが、流動的になりがちな人員増減への対応を考えていくと、そのリスクは侮れないだろう。 レンタルでは更に衛生面での管理や補修など維持に伴う負担削減のメリットも大きい。特に飲食店の厨房など、厳しい衛生管理体制が求められる現場で使用されるユニフォームは、専門的なクリーニング機能を擁するレンタルが理に適う。
株式会社モビメントは、レンタル・ユニフォームをはじめ、飲食業のユニフォーム全般を取り扱うネットショップ「モビスタイル」を運営。「工業洗濯」を行う専用の大規模洗濯工場を全国6拠点に置き、約800社・7000店舗に及ぶ顧客ニーズに対応している。
また同社はJリーグの大宮アルディージャ、浦和レッズほか、エリアや種目を越えた多くのスポーツチームと提携し、ユニフォームの管理を手掛ける。 「地元である大宮アルディージャのスタッフの方から突然電話があったのが最初でした。数社が競合する中で私たちが選ばれた理由は『電話の対応が良かったから』と聞きます。常に大切にしてきたことであり、とてもうれしかったですね」 と話すのは、今年5月に創業から51年目を迎えた桶本義孝会長だ。
桶本会長が起業した1970年当初は、出版取次業としてスタートした。薄利と言われるビジネスは苦行を課し、並行して始めたDPE取扱業を主軸にシフトしたのが77年。80年代に入りクリーニング業に参入という沿革を持つ。
その後、取引銀行から紹介を受け、県内の大手外食企業と提携。実績を重ねレンタル・ユニフォーム業が軌道に乗った96年に株式会社モビメントを設立した。 「社名はイタリア語で『常に動き続けること』の意。自分は足で稼ぐ営業が好きで、常にフットワークを大事にしてきました」 今まで全くの行き当たりばったりだったと自ら振り返る桶本会長。しかし、こうしたバイタリティが大きな信頼を築き、同社はここまで着実にエリアを広げ、事業を拡大してきた。
そして今、桶本会長は新たな主軸となるビジネス構想を用意しているという。 「何か新しいことを始める時は、周囲の賛同が得られないこともある。今の仕事も最初はそうでした。でもこのままではダメ。今の仕事を上回るような、ビックリするようなことを実現させます」(桶本会長) 創業から半世紀、同社は今なお動き続ける。
【会社データ】 本社=埼玉県新座市大和田2-1-19 ☎=048-477-9699 創業=1970年5月 資本金=6200万円 売上高= 従業員数=139名(契約社員・アルバイト含む) 事業内容=ユニフォームクリーニング・販売・レンタル、清掃代行(ランドリーパック)等 https://movi.co.jp https://www.movi-styl.com
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