エコミナミ/佐藤 央(おう) 社長

2021年12月14日

サンデー毎日「会社の流儀」掲載

環境変化に即応する商品開発で来年35周年
健康・環境・省エネ対応の住宅設備機器が続々

エコミナミ

佐藤 央(おう) 社長

 戸建住宅の南面の屋根に載る太陽熱温水器や太陽光発電。東京・多摩地域の住宅の屋根の風景を変えてきたのは、長府製作所の施工店として1987年6月にミナミ総業㈱の社名で法人設立した、現・株式会社エコミナミ。創業以来業績を伸ばしてきたが、リーマンショック等の外的要因で窮地に陥り、その後東京都再生支援協議会の支援の下経営陣を一新し、2013年9月に新会社として再スタートを果たした。

 新会社の経営を引き継いだのは、創業者・村上誠氏の娘婿・佐藤央(おう)社長だ。佐藤社長は大学卒業後近畿日本ツーリストに20年間勤務し管理職を経験。そんな折、要請を請けて急遽社長に就任後は、持ち前の社交性と経営哲学で様々な社内改革と営業効率化を断行。8年連続黒字決算に導いた。

「当社の歴史は太陽熱温水器に始まり、現在の主力製品である遠赤外線温水式床暖房『ゆかだんパオ』や風のない次世代エアコン『ラジアン』、窓断熱と飛散防止を目的とした『まどりーど』など、社会環境の変化に即応する商品開発の積み重ね。今後も、それら誇るべき商品群の深耕を図るとともに、変化を恐れずアフターコロナや脱炭素社会、災害に強い家づくりなど、新しい社会環境が求めるニーズに即応した商品開発にチャレンジしていきたい」
 と、佐藤社長は今後の会社の舵取りの方向性を語る。その歴史観と経営哲学は、今年10月に社内外に公表した「エコミナミフィロソフィー」に詳述している。

『ゆかだんパオ』施工写真

次世代エアコン『ラジアン』が施された寝室(左)窓断熱と飛散防止を目的とした『まどりーど』(右)の施工写真

窓断熱「まどりーど」に続き
停電時にも点灯するLEDも

 自社の事業領域を「健康・環境・省エネに配慮した安全で快適な暮らしの創造と普及」と定める同社は、「省エネ」が社会的テーマとなった時代には太陽熱温水器やエコキュートの普及に尽力。「健康」に対する意識が高まると、空気質に悪影響を与えることなくウイルスや花粉などを撒き散らさない「ゆかだんパオ」や「ラジアン」等、風の起こらない冷暖房機を開発し、室内環境の改善に努めてきた。コロナ禍の現在にあってもそのニーズは大きい。

 さらに、地球温暖化対策や脱炭素社会に向けた「環境」対応が急務だと言われる近年では、住宅設備の中で最大の熱ロスを発生させている「窓」の改修を目的とした「まどりーど」を開発。これは、ポリカーボネート製の樹脂パネルを窓に取り付けることで断熱効果を高め、大地震の際の窓ガラス飛散防止にも役立つと、環境省のETV実証事業にも選定されている。

 そして今、災害に強い国づくりを目指す政府の「国土強靭化計画」に呼応して、「安全」をテーマにした新製品開発にも取り組んでいる。その第一弾が12月22日にプレス発表予定の、停電時にも点灯し続けるLED照明だ。その詳細は次号の<話題の逸品>に譲るが、同社の時代に即応した商品開発が生み出す新製品に今後も注目していきたい。

【会社データ】
本社=東京都稲城市東長沼349-1
℡042-378-5222
設立=1987年6月1日
資本金=1000万円
事業内容=健康・環境・省エネ・安全に配慮した製品の開発・製造・販売等
https://www.ecominami.jp

 

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株式会社エコミナミ ゆかだんパオ

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