220531 ㈱トネクション/栩野 裕光 社長

2022年05月31日

週刊朝日「Challenge 2022」掲載

ドローンで外壁調査。
点検から建築工事まで、トネクションは「全部やる」

㈱トネクション

栩野 裕光 社長

 今や世界中でドローンが飛翔する時代になった。「空の産業革命」と呼ばれるほどの活躍ぶりだ。マンションの大規模修繕を手掛ける株式会社トネクションは、外壁調査にドローンを飛ばす。外壁タイルは浮きが出ると、隙間に入る空気によって温められる。その温度差分布をドローンに搭載した赤外線カメラが捉え、外壁の浮きを発見していく。

「足場や高所作業車を必要としないため、大幅にコストを削減でき時間短縮にもなります。法改正でこの4月からは、ドローンによる特定建築物定期調査が可能になりました。活用の場はさらに広がります」
栩野裕光社長は期待を込めてそう語る。ドローン外壁調査のサイトも立ち上げ、全国に集客をかける。確かな手応えを感じている。

 トネクションは栩野社長の祖父が63年前、消火器交換業で起業した会社だ。父である現会長が法政大学卒業後、消防設備会社に勤務し、そこで覚えた技術を持ち帰って会社を継いだ。メンテナンス業務やスプリンクラーの取付工事などを始めて、事業を拡大した。さらに栩野社長が建築技術を学んで持ち帰り、消防と建築の業務融合を図った。
 今、トネクションの主な柱は①保守・法令点検②消防設備工事③電気・空調・衛生設備工事④原状回復工事⑤大規模修繕工事の5つ。点検から建築工事まで、ワンストップで請け負えるのが強みだ。原状回復工事も、工務店と施工管理会社が別の場合に比べ、工期は3分の2に短縮できるという。

栩野社長の操縦でドローンが飛び立つ

ECサイト立ち上げで
活躍の場を全国に

 栩野社長は中央大学で橋梁に関する研究に没頭した。教授の指導が厳しかったおかげで、逃げない生き方を学ぶことができたという。
 その経験は建設会社に就職してから大いに生きた。工事現場では完成までの工期厳守の連続だったが、逃げようという気は全く起きなかった。最初の現場でも、先輩現場監督と火花を散らしてやり合った。その鬼監督とは今も交流が続いている。7年間、現場監督をやりながら、建築技術を徹底的に学んだ。

 父の病を機に、建築工事業を始めることを条件に家業を継いだ。そこには命を守る消防設備業に大きな使命感を抱きながら、一心不乱に働く社員の姿があった。彼らの技術力は、メーカーが新製品をつくる際に意見を求めるほどだった。栩野社長はこの人たちに、光を当てていこうと誓った。
 2年前、33歳で社長に就任した時、消防設備のECサイト「建築×消防ラボ」を立ち上げた。社員の活躍の場を広げてやりたかったからだ。今、全国からの問い合わせが絶えないという。

 8月には北区赤羽に新社屋が落成する。ここを牙城に「フルスピード!フルスイング!フルクオリティ!」を掲げ、トネクションの新たな挑戦が始まる。

お花見。栩野社長はすべての社員の趣味を知っている

【会社データ】
本社=東京都北区東十条6-7-14
☎=03-3902-9119
創業=1959年1月
事業内容=一級建築士事務所、消防設備工事、建物大規模修繕工事、他
https://tonection.co.jp

 

週刊朝日「Callenge2022」/ ㈱トネクション

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