2022年09月13日
サンデー毎日「会社の流儀」掲載
三位電気㈱
佐藤 仁 社長
電気設備工事業界では工事の進捗を管理する現場監督のことを「現場代理人」と呼ぶ。一定の国家資格取得者でなければ工事に携われないなど、建設業全般の中でもより高い安全性が求められる電気設備工事において、現場の工程・安全・品質・予算など、あらゆる側面でトータルに管理する最高責任者となるのが「現場代理人」なのだ。
その重責を担う「現場代理人」を約60名擁し、電気設備工事完工高で過去20年間、埼玉県下第一位に君臨しているのが、1971年10月の設立、間もなく51周年を迎える三位電気株式会社(佐藤仁社長)だ。 佐藤社長の父君の故・佐藤照彦氏他10名により、「営業・工事・業務」の各部署が「三位一体」となって一つの目標に向かうとの思いの下に設立された同社は、持ち前の緊密なチームワークを発揮して高度経済成長の波に乗り順調に成長。約30年前のマンション建築ブームの際には、その丁寧な仕事ぶりが評価されて、大手ゼネコン各社からの分譲マンション総合電気工事の依頼が相次ぐようになる。
大学卒業後同業大手で経験を積んだのち同社に入社、数年間各部署を経験し、専務を経て2011年4月、代表取締役社長に就任した佐藤社長は、分譲マンションの総合電気工事に臨む気構えを次のように話す。 「分譲マンションは一戸一戸持ち主がある『家』ですから、一戸一戸設備の細部まで丁寧に施工します。完工後に検査などで立ち入る際も、各種工具を腰から外して袋に入れるなど、傷を付けないように細心の注意を払っています。『現場代理人』指導の下、この習慣は100社を超える『三位会』所属の協力工事会社に根付いており、当社工事の伝統として息付いています」
もちろん分譲マンションの他にも商業施設や医療施設、高齢者施設や官公庁施設など、幅広い施設の電気工事を手掛け、いずれにおいても丁寧な仕事振りには定評がある。近年では、川口市役所新庁舎や東京五輪選手村の電気工事を担当するなど、有名建築物の実績にも枚挙に暇がない。
東京五輪選手村(左)、川口市立高等学校(右)の施工にも参加
「常に安全で丁寧な工事が第一ですので許容量を超える受注は控えています。お客様の要請に応えるために、目下の課題はさらなる『現場代理人』の育成と意欲ある若手の新規採用です」 と佐藤社長が語る通り、同社は新卒・中途含め積極的に採用活動を展開中だ。
長時間労働が通例の建設業界にあって、時短に配慮した働き方改革を推進。出退勤のクラウド管理やリモート会議導入の他、iPAD等を駆使した業務改善などDX推進にも積極的で、若手社員の提案も柔軟に採用。無資格者向け入社後6カ月の第二種電気工事士資格取得教育や、より上級の資格取得支援など、同社は、手に職を付けるためには絶好の職場環境だ。
同社主催の安全大会
【会社データ】 本社=埼玉県川口市大字小谷場531 ℡048-266-6111 設立=1971年10月 資本金=5000万円 社員数=約100名 事業内容=総合電気工事業、電気通信工事業等 http://www.sanmi-denki.co.jp
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