221004 ㈱ヨシザワ/吉澤 健 社長

2022年10月04日

週刊朝日「Challenge 2022」掲載

サーキットの街で躍動する新本社工場
エコな工業用物流容器にもチャレンジ

㈱ヨシザワ

吉澤 健 社長

 3年ぶりとなる世界最高峰のモータースポーツの祭典が間もなく開催される三重県鈴鹿市。激闘の舞台となるサーキットにほど近く、伊勢湾と鈴鹿山脈に囲まれた御薗工業団地で8月22日、敷地面積約5万平方㍍の新工場を稼働させたのは、自動車や弱電製品などの部品を収納する物流容器メーカーとして国内屈指の実績を誇る株式会社ヨシザワだ。

「移転作業は大変でしたが、社員全員が頑張ってくれました。移転は変化を生み、社内の力を結集させる。環境が良くなったことを社員も喜んでくれていますよ」
と、社員への感謝の言葉と移転の効果を話す吉澤健社長。新工場内にはクリーンルームや自動倉庫を導入しており、電気自動車(EV)の部品向け製品の需要増にも対応する方針だ。

「ハイブリッド車の電動化部品を集合体として搬送するためには、部品同士の重ね方や容器へのはめ込み方、帯電や粉粒混入の防止など細心の注意を払い、容器としての機能性を持たせなければいけません。思い切って先行投資しました」
 と話す吉澤社長は金型製作からシート製造、成形加工を一貫生産できる自社のリソースを生かし、新たな製品開発にも意欲的だ。

 その一つが、衛生用品やラップフィルムなどの製造過程で残ったプラスチックの端材を用いる環境に優しい物流容器である。
「月に何百トンも出るプラスチックの端材を有効活用できれば、環境問題やSDGsへの取り組みにも繋がり、商品単価も抑えられるので使ってもらえる。小さいながら大手同様の機械を揃える当社は、『やってみよう』と思い立てばスピード感を持って挑戦できる強みがあります」(吉澤社長)

環境に優しいプラダンを開発

ソフトテニス実業団を発足
選手の受け皿としても期待

 また、コロナ禍以前は全社員参加のスポーツ大会を開催するなど、仕事とスポーツの両立によって豊かな人間形成を目指す同社。プロのソフトテニスプレイヤーともスポンサー契約を結んでいる同社は今年4月、ソフトテニスの実業団を発足させた。早速、5月に行われた三重県大会で決勝戦に進み、名だたる大手企業がひしめく全国大会にも出場。選手のために社員寮も作るなど、競技に集中できる環境を整えている同社では、実業団の存在が求人面でも効果を発揮している。

船水颯人プロとスポンサー契約

「ソフトテニスを続けたい学生からの注目度も高く、選手たちの受け皿にもなれるかもしれませんね」
 と吉澤社長。フェイスシールドやアクリルパーテーションを製作するなどコロナ禍の社会に貢献しながら、社員がやりがいと働き易さをさらに強く感じる会社を目指す同社は、ますます魅力的な会社に進化する。

新本社工場全景とロゴマーク(左下)、ソフトテニス実業団

【会社データ】
本社=三重県鈴鹿市御薗町4057番地3
☎=059―389―7757
設立=1975年4月
資本金=8000万円
従業員数=200名
売上高=44億円
事業内容=工業用物流容器の企画・提案、設計・開発、金型製作、真空成形など
http://www.yoshipack.co.jp

 

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