2022年11月01日
週刊朝日「Challenge 2022」掲載
日本防災スキーム㈱
佐藤 央 社長
「夜間に停電すれば真っ暗になるのは仕方がない」–。この常識を覆す、停電しても消えない電球「いつでもランプtsuita」を発売、新鮮な驚きを提供しているのが、2022年6月設立の日本防災スキーム株式会社(佐藤央社長)だ。 これは、点灯中に起こった突然の停電時に瞬時に内蔵バッテリーを通電させ、明かりを灯し続けるLED照明。大地震による停電でも、真っ暗にならないことで心に余裕が生まれ、落ち着いて火を消すなど、危険を回避するために必要な行動が取れるようになる。
普段は間接照明やダウンライトのLED照明に使って電気代を節約し、緊急時には居室の明るさを確保するバックアップ照明として威力を発揮する。口金部分を握れば通電し点灯するので、いざという時なかなか見つからない懐中電灯代わりにも使える優れモノだ。
上に掲げたマンションの外観写真(府中市)は、22年3月16日の深夜11時頃に発生した福島県沖地震の折、送電網を保護する装置が作動して、首都圏の約210万世帯が停電した時に撮影されたもの。全戸の窓が真っ暗な中、「いつでもランプtsuita」を導入している家の窓だけにしっかりと明かりが灯っていた様子だ。
暗闇は人の心を不安に陥れ、咄嗟の行動で思わぬ事故を招きかねないものだが、この明るさを確保できれば普段の暮らしも安心だ。 この「いつでもランプtsuita」には、50W相当の明るさで電球色・昼白色の2種があり、バッテリー容量は約6時間。消費電力は6Wで日常の節電効果も申し分ない。価格はオープンだが、通常3135円(税込)前後で販売されている。
停電してもこの明るさ
同社の設立は22年6月だが実は、健康・環境・省エネ対応の住宅設備機器を次々と開発してきた創業35周年の㈱エコミナミ(佐藤央社長)が母体だ。 その開発の歴史はまさに、「ない」という常識に「ありますよ」と提案してきた努力の積み重ねで、社会環境に配慮する様々な研究開発が実践されてきた。「いつでもランプtsuita」もそのひとつ。社会環境が求めるニーズの中でも、特に防災に特化した製品の開発・製造・販売に専念するために設立したのが同社だ。
東京都稲城市に本拠を置く同社は地域貢献にも気を配る。「いつでもランプtsuita」は稲城市のふるさと産品として、ふるさと納税の返礼品に採用されているのだ。都会地のふるさと納税が伸び悩む中、これが起爆剤になればと稲城市では期待を寄せている。 またこの製品は、10月1日よりビックカメラグループ全220店舗でも販売開始され、年末商戦に向けて売り場の拡充が続いている。手で握っても点灯するなど、新鮮な驚きを与えるこの商品、人気爆発必至だ。
[会社データ] 本社=東京都稲城市東長沼568-11 HPビル2F ℡080-3713-0069 事業内容=災害対策配慮製品の開発・製造・販売等 https://www.nbss.co.jp 稲城市ふるさと納税ページ https://www.furusato-tax.jp/city/product/13225
週刊朝日掲載「Challenge2022 」/日本防災スキーム㈱ 『注目企業オンライン』は、各分野における優良企業を独自に取材し、トップインタビュー形式でご紹介しています。
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