221226 東京カラーフォト・プロセス㈱/髙木 尚之 社長

2022年12月26日

週刊朝日「Challenge 2022」掲載

デザイン・制作・印刷・発送の一貫体制で
出版・印刷業界に納期短縮・コスト削減を提案

東京カラーフォト・プロセス㈱

髙木 尚之 社長

 デザイン・制作・製本の世界で、1964年12月の設立以来58年の歴史を刻んできた東京カラーフォト・プロセス株式会社。そのHPアドレスのドメイン名には社名とは異なる「cloud-nine」が使われているが、これは「最高に幸せな状態」を意味し、米国の気象用語では「積乱雲」のことを表す。

 93年4月、現在代表を務める髙木尚之社長が34歳の若手社員だった時に主導し、業界に先駆けて印刷のデジタル化を推進する「クラウドナイン事業部」を開設した当時、「積乱雲のように力強く成長し、頂点まで上昇する」との思いを込めて始動した事業部が、現在の同社の核となり、成長の源となっている。

 同社の特長は「スピード」「品質」「スケジュール」「コスト」の4つ。担当営業が受注から納品まで直接対応することでスピーディーに進行。品質向上を期する事故の未然防止活動では、毎月50~100件の入稿原稿の誤りを発見し修正するほか、画像品質も化粧品・自動車・写真集などの実績も豊富な一級品。深夜の入出校にも24時間体制で対応し、デザインから印刷までの日程を一括管理する。DDCP本紙校正の導入なども含めて、コスト高の原因となる進行面の遅れを改善し、トータルコストの削減、短日程に対応している。

有名雑誌のエディトリアルも手掛ける

「パーパス経営」の導入で
社員の士気は高まる

 2017年3月に株式も取得して代表に就任した髙木社長は、真っ先に大胆な「働き方改革」に着手し、生産性急向上に成功した。
 社員のライフワークバランスを整えるため、徹底した仕組みづくりを推進。給与体系も成果に応じた評価制度に変え、新たな土台の構築に取り組んだ。労働集約型産業の典型とも言われる印刷業界でのこの改革は快挙で、「働き方」と「生産性」の幸福な相関関係を示す、同業者の参考にもなる好事例と言えよう。

 22年4月には一歩進んで企業の存在意義に基軸を置いた「パーパス経営」を導入し、明確な企業理念体系を社員皆で構築した。
「私達の仕事を通じ、会社に関わる全ての人の幸せを追求し、社会に貢献する存在となります」
を企業理念として掲げ、働く意味、働き甲斐は何かを常に考え、社員が同じ方向を向いて行動する大切さを提唱している。

 また、Pマークに続いて22年6月、情報セキュリティマネジメントシステム「ISO27001」の認証を取得し、11月には神楽坂に移転した同社は、「仕事が人を成長させ、人の成長が仕事を招く」という髙木社長の考え方の下、「常に謙虚な姿勢で顧客と社会に学び、自己の成長に結び付けられる会社を目指す」ことを使命とする。
パーパス経営の継続的運用で、常に一歩先を行く中小企業としての同社の更なる成長に期待したい。

[会社データ]
本社=東京都新宿区天神町10 神楽坂安村ビル1F
℡03-6265-3095
設立=1964年12月
資本金=1000万円
従業員数=54名(グループ会社2社含む)
事業内容=デザイン・DTP制作・印刷・HP制作等
https://www.cloud-nine.co.jp

 

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