230704 リゾングループ/橋本 太樹 社長

2023年07月04日

サンデー毎日「会社の流儀」掲載

人と地域が絆でつながる〝ふるさとまちづくり〟
真の豊かさを創造する「LIZOⅤATION®」

リゾングループ

橋本 太樹 社長

 ずっとこのまちで暮らしたい――。そう思える〝ふるさと〟を創造し、人と人がつながる安心安全な暮らしを提供する「世界初のふるさとまちづくりコミュニティ・シェア・デザイン企業」がある。

埼玉県南部の朝霞市・志木市・和光市・新座市を中心に地域密着の不動産業を展開する株式会社リゾンは2015年、従来の不動産会社の枠を超えて地域と人の〝真の豊かさ〟を創造する「ふるさとまちづくり企業」に進化すべく、社名と「イノベーション」を融合した「LIZOVATION(リゾベーション)®」を長期ビジョンとして打ち出した。その象徴として2年前の3月にオープンしたのが朝霞市の本社ビルだ。

新本社で〝ふるさとまちづくり〟に邁進する社員たち

1階の半分以上を占める広間はパブリックスペースとして地域に開放。キッチンも併設し、引き戸を開ければカウンター越しに料理も提供できる。イベント開催時には屋外の駐車場や広場、ステージ、2階の回遊テラスも活用し、「生涯健康・生涯現役で暮らせる魅力あふれる地域」を創出する「コミュニティ・シェア」の拠点となっている。

清掃で地域の美化に貢献する「ちょいぼら」

「地域のファンづくりのためにやれることは全部やる。地域の絆を深める『コミュニティ・シェア』を通じて、有機的な人のつながりを共創することが当社の仕事です。オーナー様や入居者様、地域の皆様のニーズに応えながら社員が成長できる環境を整えています」
 と話すのは、6年前に就任した橋本太樹社長。オフィス空間だけでなく、リフレッシュルームや茶会にも使える和室、オーナーと酒を酌み交わしながら夢を語り合う囲炉裏の間、キッズコーナーを備えた接客室も用意している。

人を活かしてコトづくり
子供たちにも「物語」を

「越後山祭」など地域の祭りに積極的に参加(左)、「北朝霞どんぶり王選手権」で見事に優勝(右)

 この「LIZOVATION®」を通じて「コミュニティをデザインする」「未来繁栄の絆づくり」「生涯健康・生涯現役」「安心安全なまちづくり」を実現する同社は、地域イベントの運営や自治体との連携も含めて、実に多彩な事業に挑戦。自社で運営するラジオ放送局「77.5 Lively FM(ナナコライブリーエフエム)」では地域の魅力を発信するだけでなく、防災情報発信の役割も担っているのだ。

「例えば、地域の子どもたちによる学校自慢を昼休みに流せばラジオへの関心が高まり、災害時にも自然と耳を傾けるようになる。家事をしている方にも重要な情報をリアルタイムで届けられます」(橋本社長)

「77.5 Lively FM」のスタジオ

 また、地域の企業と合同会社説明会や社員の交流を行うほか、高齢者宅への訪問サポート、婚活パーティー、マジシャンとのコラボレーションなどユニークなサービスを提供している同社。東武東上線の朝霞台駅南口で運営する「ライブリーサロン」には育児経験豊富なスタッフが常駐しており、気軽に子育ての悩みを相談できるから安心だ。

「地域には様々な力を持っている方がいる。活躍する場所もたくさんあります。お金だけでなく、人を活かすことで地域をもっと活性化できる。不動産という〝モノ〟だけでなく、喜びや感動を生み出す〝コト〟を創っていきたいですね」
 と話す橋本社長は新たに、「LIZOVATION®」のテーマに「物語づくり」を追加。地域やオーナーだけでなく、自社の社員や未来を担う子供たちの「物語」も創造していく。

夢を語り、思いをつなぐ
信頼のバトンを次世代へ

「縁を大事にして『物語づくり』を実践すればファンが増え、新たなストーリーが生まれる。主人公は社員一人ひとり、地域の皆様一人ひとりです。大切なのは思いを口に出して伝えきること。夢を語り、思いをつなげば必ず実現する人がいます。子供たちの夢を作り、巻き込むことができれば、100年経っても生き活きとした地域となっていることでしょう」
 と語る橋本社長もまた、同社が紡いできた「物語」を受け継いでいる。竹材商を営んでいた祖父が、わざわざ遠くまで足を運んで竹を採る姿を見た山の持ち主から「この人なら山を大事にしてくれる」と信頼され、やがて不動産仲介の仕事に発展。地域で唯一の髪結いだった祖母も女性たちの相談に親身に対応し、今も多くの人から「おばあちゃんにお世話になりました」と感謝の言葉を貰うという。

 この創業者夫婦から始まった信頼関係がルーツとなり、今も地域に愛され続ける同社。事業の礎を築いた橋本社長の父、橋本岩樹前会長が、まちづくりの会社へ進化するために付けた社名が「ライブリーゾーン(活気あふれる地域)」を表す「リゾン」だ。

左から橋本岩樹前会長、安岡正守先生、橋本社長

「心からお客様のことを考える岩樹前会長からは、『不動産はやり方を間違えると家族をバラバラにする。信頼を失うくらいなら、これ以上仕事をするな』と言われたこともあります。私だけでなく、『お客様の前に立ったら自分を忘れてお客様の喜びを作れ』という岩樹前会長の教えを社員一人ひとりが実践してくれています」(橋本社長)          

 岩樹前会長の姿を間近で見ながら経営者としてのノウハウと哲学を吸収していた橋本社長だが、バトンを受け継ぐまで時間を要した。
「岩樹前会長とは毎月座禅を組み、『達磨安心(だるまあんじん)』の問答に挑みましたが、何度も跳ね返されました。やがて〝人の幸せの中に安心を作ることで生き活きと人生を送れる〟と分かった時、ようやく合格を頂けました」
 と、就任当時を振り返る橋本社長。今度はバトンを渡す立場から、未来の「物語」を描き続けている。

「長く培ってきた『信頼』が当社の武器。その信頼にあぐらをかかず、より深く、大きくして次の時代に託すことが私の役目です。私よりもお客様や地域、社員のことを思う人が次のリーダーになれば事業は継続していきます」(橋本社長)

彩夏祭の様子

【会社データ】
リゾングループ
本社=埼玉県朝霞市西弁財2―4―40
☎0570―010―211(代表ナビダイヤル)
創業=1957年4月
資本金=1億9500万円
従業員数=285名(パート・社員含む)
売上高=71億円
事業内容=ふるさとまちづくり事業
https://lizon.co.jp

 

サンデー毎日「会社の流儀」 リゾングループ/橋本 太樹 社長
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リゾングループ/橋本 太樹 社長

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