230808 魚津海陸運輸倉庫㈱/田村 繫樹 代表

2023年08月08日

サンデー毎日「会社の流儀」掲載

「困った時の”海陸”頼み」で顧客と共に成長
お客様第一主義を貫く総合物流サービス集団

魚津海陸運輸倉庫㈱

田村 繫樹 代表

 日本海(富山湾)に面した魚津市は、富山県の東部・新川地方の中核都市。かつては北陸街道の宿場町として産業が栄えたエリアだ。魚津海陸運輸倉庫株式会社は、当地の湾岸荷役関係者の有志らによって1951年に創業。当初はダンプカー数台に6㌧トラック1台の小さな運送会社だった。
 田村繫樹代表が同社に入社したのは67年。24歳だった。当時、財務内容も仕事の質も悪い「お荷物会社」となってしまった同社では、田村代表の父君が5代目社長として悪戦苦闘していた。

 同社はその頃から長距離輸送を増やし、事故防止に力を入れながら、徐々に荷主を増やしてきた。やがて一車貸し切りの荷物だけでなく小荷物もやってもらいたいという顧客が現れ、小荷物取扱業をスタートさせた田村代表は、徐々にその手ごたえを掴んでいった。
「大阪の顧客を回っていた時、ほとんどの大手輪送業者が倉庫を持って忙しくしていた。『これだ』と思った」

グループ計212台の車両が稼働

 梱包から保管、輪配送まで、一貫した総合物流こそが顧客が求めている事業だと確信した田村代表は、その第一歩として倉庫運営のノウハウ作りをスタート。貸し切りから小荷物まで何でもやる。倉庫も持っている。顧客の都合に合わせて動ける同社の新体制は存在感が絶大で、自ずと深い信頼関係が培われていった。

「お客様からのご要望はいつでも素直に聞いてきました。ある程度、関係性が生まれるとお客様は私たちにテーマを出してくださる。そこには大きなチャンスがあります。お客様の課題を一緒になって解決することには使命感があります」
 と田村代表が話すように、同社はこれまで顧客の要望にとことん応えてきた。現在、北海道から九州まで、合計9ヵ所へ物流拠点を拡大してきたことも、顧客の要望に応じながら共に築き上げてきた過程といえるだろう。同社が指針とする「お客様第一主義」には、あくまで直請けにこだわって深耕を重ねてきた田村代表の、一時もぶれない思いが凝縮されているのだ。

「物流はサービス業」
〝海陸マン゛の精神

 近距離・長距離、トラックから航空便まで、また輸送商材は住宅建材から化学工業品、青果・飲料から家電品と実に多岐にわたる同社では、各商品に対する輸送マニュアルを個別に作成するなど、質の高いサービスを徹底。荷物に合わせた3分割の特殊な「傾斜台車」なども独自に開発し、顧客の輸送効率に貢献している。

独自に開発した「傾斜台車」

「私たちのような中小企業だからこそできる力は存分に発揮したい。お客様と共に永続的に発展できる相互関係が構築できたら、最大の喜びですね」(田村代表)
 今では顧客から「困った時の”海陸”頼み」と言われる同社。田村代表が入社した当時の状況を思うと、その言葉はズシリと響く。

 帝国ⅮB「業種別売上ランキング」最新データでは県内3位、新川エリアではトップクラスに位置する同社は、奢ることなく謙虚な姿勢で「安全・品質・社会マナーで地域No.1企業」を目標に掲げ、今後も更なる邁進を続ける。

皆が明るく楽しく
目標を目指そう

 同社では毎月『ATOXの日』と題した職場づくりを実践している。ATOXとは「A=明るく、T=楽しく、O=面白く、X=目標をもって」というもので、田村代表が自ら考案した運営方針だ。定期的な教育・安全研修の場でもあり、社内コミュニケーション活動の一環として、グループ全社で取り組んでいる。
「社員が皆、明るいムードを持った会社でありたいという思いがあります。会社のためでなく、自分が幸せになるために、皆が楽しみながら、それぞれの目標に向かってもらいたい」

 同社がこれまで顧客の要望に応えてきたそのベースにあるものは、現場でのコミュニケーションだ。田村代表は社員のやりがいを尊重しながら、皆がオープンな気持ちになれるように、コミュニケーションの場を大切にしている。物流業界において、現場は有益な情報の宝庫といわれ、特に日常的に荷主と接点が持てる現場の社員は、同業他社の動向など多くの情報を持つ。その情報交換は顧客にとっても社内にとっても、大いに役に立つだろう。

2024年問題に
倉庫の強みを発揮

 物流業界は今「2024年問題」といわれ、働き方の見直しが迫られている。特に長距離輸送への影響が懸念される中、各拠点に多くの倉庫を持つ同社の体制は大きな強みとなる。直近の経常利益率(連結)が10㌫を超える同社。この驚異的な数字も、長期間で償却を終えた倉庫事業の利益率が大きく底上げしているという。

 そして同社は現在、100年企業を視野に入れ、将来、各グループ会社のトップとなる若き幹部候補を積極的に採用中だ。村田代表はこう呼びかける。
「自分の城は自分で創る。自分の城はお客様からの評価で成る。城は正しい共存共栄の立脚と、お客様の声を生かした強固な石垣の積上げの上に成る。城の大小と中身は実績で決まる。さあ、目標を持って、考えを、勉強を、提案を、行動を」

【会社データ】
本社=富山県魚津市三ケ227‐73
☎=0765-24-7700
設立=1951年3月
資本金=8700万円
従業員数=230名(グループ全体)
売上高=52億3900万円
事業内容=貨物自動車運送業(一般・特積)、倉庫業、内航海運取扱業、自動車分解整備業、損害保険代理店業、不動産賃貸業他
http://uodukairiku.co.jp

サンデー毎日「会社の流儀」 魚津海陸運輸倉庫㈱/田村 繫樹 代表
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魚津海陸運輸倉庫㈱/田村 繫樹 代表

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