AGL環境/諸徳寺 利之 社長

2021年04月06日

サンデー毎日「会社の流儀」掲載

土壌汚染調査・対策工事に特化し、
土地の有効活用に貢献する土壌環境コンサルタント

AGL環境

諸徳寺 利之 社長

 2003年2月、土壌汚染の現状を把握し、必要な対策を講じることを義務付ける「土壌汚染対策法」が施行された。その目的は土壌汚染による人の健康被害を防止すること。問題は土壌汚染が存在すること自体ではなく、有害な物質が地下水等を通じて人体に悪影響を与える経路が存在することにある。
 土壌汚染の原因には、工場等の操業時期の有害物質の不適切な取り扱いなど人為的原因の場合と、地層に元々毒物が存在する自然由来の場合があるが、「土対法」施行以来、土地売買の際に土壌調査を行うことが一般化している。汚染が見つかった際には、有害物質の除去や不活性化などの処置を施し、安心・安全に土地を活用出来るようにするのがこの法律の趣旨だ。

 2014年12月設立のAGL環境株式会社(諸徳寺利之社長)は、この土壌汚染調査・対策工事に特化したユニークな土壌環境コンサルタント企業だ。A=Aqua・G=Geo・L=Lifeを意味し、適切な土壌汚染対策・地下水汚染対策で人々の生活を豊かにする企業を目指している。
 関東学院大学工学部土木科卒業後、勤務時代を通じて一貫して土木工事畑を歩んで来た諸徳寺社長は、「土対法」制定当初から土壌汚染対策工事に集中的に携わってきたプロ中のプロ。60歳で前職を定年退職後、「自分のペースで仕事を進め、微力ながらも出来るだけ世間の役に立ちたい」と同社を設立。勤務時代からの発注主である大手デベロッパー、ゼネコン等からの信頼も厚く、独立後も安定して着実な実績を重ねている。

会社設立から7年
将来担う若手を歓迎

 同僚と2人で会社を設立して7年。現在では諸徳寺社長を含めて9名の少数精鋭で「身の丈経営」を信条に、残業の少なさなどコンプライアンスを重視した社員思いの労働環境の下、社員相互のチームプレーで着実・的確に専門性の高い業務を遂行している。
 有害物質に関する幅広い技術・知識を駆使して土壌を調査し、その結果を踏まえて汚染物質ごとに異なる対策工事の計画策定、工事管理までを一貫して行う同社の業務には、土壌調査と土木工事両方の深い技術・知識が必要とされる。
 ニッチな分野ではあるが、その知識と技術を極めれば業界内でも貴重なスペシャリストに成長できるチャンスのある同社が今、将来を担う意欲ある若手人材の参加を歓迎している。

 取材当日の3月25日が偶然諸徳寺社長67歳の誕生日で、社員から「おめでとうございます」と声を掛けられる様子を見ても、社員思いの社風が解る同社。
「今ある案件を大切にすることを第一義に置き、闇雲な事業拡大は目指していません。地道に取り組む人材の『成長を待てる』会社でありたいと思っています」
 と、諸徳寺社長はこれからの時代を担う若手人材の参加を待っている。

[会社データ]
本社=東京都台東区蔵前1-8-3オザワビル4F
℡03-5829-9117
設立=2014年12月
資本金=2000万円
事業内容=土壌汚染・地下水汚染対策工事、土木工事コンサル、さく井工事等
http://www.agl-kankyo.com

 

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