2021年06月01日
サンデー毎日「会社の流儀」掲載
日本住宅ツーバイ
丸山 宗宜 社長
耐震性や気密性、耐久性に優れ、木の温もり溢れる健康で快適な住空間を実現する「2×4(ツーバイフォー)工法」。日本住宅ツーバイ株式会社は社名の通り、日本に「木造枠組壁工法」として登場した当初から2×4工法の普及を支えてきたパイオニアだ。 「大手ハウスメーカーの指定工事店として厳格な施工基準を満たすため、自然と技術が育まれました。施工品質と現場管理のレベルの高さには自信があります」 と話すのは、今年4月に就任した丸山宗宜社長。東証一部上場の不動産デベロッパーから入社し、この6月1日から12年目に突入した38歳の若きリーダーだ。
前社長である松橋喜武会長の義父が創業してから丸50年、建築業に参入してから約35年の業歴を数える同社。「一生付き合える家づくり」を追求し、営業から設計、施工、アフターサービスまでの自社一貫体制で世代を超えた施主のこだわりや夢をカタチにしてきた。 2×4工法だけに留まらず在来工法やSE工法の施工ノウハウも習得し、これまで神奈川県内を中心に手掛けてきた物件数は4800棟。戸建住宅だけでなく、共同住宅や店舗、グループホームなど事業領域を広げてきた同社が、持ち前の施工力を生かせる新たな事業として、12年前から取り組んでいるのが自社ブランド「J style garden」シリーズで展開する建売分譲だ。
「当社の持ち味を世に示し、さらに成長するために、リスクがある反面、一棟の売上が大きい建売分譲事業にチャレンジしたのです」 と話す丸山社長は土地の仕入れなど自身の高度なノウハウを発揮し、新規事業として始まった建売分譲部門を牽引。立ち上げ当初2~3棟だった年間販売数は50棟を数えるまでに増え、売上の半分近くを占める。
「地元で喜んでもらえる家を1軒でも多く作ることが当社の使命。個人の注文住宅をさらに増やし、木造建築で神奈川県ナンバーワンを目指します」(丸山社長) 木材価格が急騰する「ウッドショック」が懸念される中、同社は今期、過去最高益を見込む。設計コンペへの参加やバーチャル展示場「HOUPARK」への出展など注文住宅事業の拡充を図る丸山社長は、保育施設や介護施設、クリニック、畜舎といった非住宅の木造建築にも興味を示す。
また、丸山社長と同じく4月から各部門に30代、40代の新たなリーダーを抜擢し、経営陣の若返りを実行した同社。若い社員たちが働きやすい環境づくりを進める丸山社長は、将来の株式上場も視野に入れる。 「私自身も20代前半で上場企業に勤めたことで会社の経営や人事に興味を抱き、自分の会社だけでなく、競合他社の株価や業界の動向をチェックするようになりました。若い社員たちに新しい景色を見せてあげたいですね」(丸山社長)
【会社データ】 本社=神奈川県大和市深見西3―2―30 ☎=046―262―4401 設立=1971年8月 資本金=5500万円 従業員数=50名 売上高=40億2300万円 事業内容=建築・土木工事の設計管理・請負、不動産の売買・交換・賃貸など http://www.twoby.com
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