2021年05月11日
週刊朝日「学長インタビュー」掲載
新潟工業短期大学
佐藤 孝 学長
「大学で学んだことは、社会に出てから直接役には立たない」。そんなフレーズをよく耳にするが、思いっきり役立ち即戦力として活躍できる大学が、日本海に面した80万都市にあった。建学の精神に「実学一体」を掲げる新潟工業短期大学、通称〝工短〟である。学ぶのは「自動車」。学科も自動車工業科のみでわかりやすい。2年間で、高水準の自動車工学に関する学理と整備技術を学び尽くす。 「実際に機械や電子回路に触れているほうが楽しいと感じる学生に、教室で無理に基礎を学ばせても成果は上がりません。まずは好きなことをやってみる。その上で、もっと詳しく知りたくなって基礎を学び始める。こういう勉強の仕方があってもいいと思います」 と工短の魅力的なカリキュラムを紹介するのは、工短生たちの〝親父さん〟とも言うべき佐藤孝学長だ。2年前、40年近く奉職した新潟大学を退職すると同時に工短に迎えられた。
キャンパスは、校舎の高層階から佐渡島を臨む絶好のロケーション。実際の整備工場を忠実に再現した実習場には、各メーカーの新車がずらりと並ぶ。車好きにはたまらない光景だ。
工短で学ぶ最大の眼目は、2級整備士資格の取得にある。工学博士をはじめ自動車ディーラー出身の1級整備士など、幅広い経歴の講師陣が全力でそのためのサポートをする。この春の卒業生は35名の留学生も含む、受験者89名の全員合格を成し遂げてくれた。 卒業後さらに、自動車整備士の上級ライセンスである1級整備士をめざす、2年制の専攻科も用意されている。修了者はすべて、1級整備士試験にパスしているというから驚く。 就職サポートもまた手厚い。進路担当の教職員とクラス担任が連携し、個別相談や進路指導を実施。工短生は講義・演習・グループワークなど様々な方法で、自己発見からビジネスマナーまで「働くための能力」を養うことになる。工短生だけの企業説明会も開催される。ディーラーなどから引く手あまたで、就職率は常に100㌫(※)を誇っている。
佐藤学長が就任以来力を注ぐのは、専門学校と違い学士の学位が授与されるのを生かした、四年制大学への編入だ。希望する学生には編入試験に備えて、学長自ら物理などを教えている。工短には11カ国からやって来た多くの留学生が共に学んでいるが、その中から日本の国立大学への編入を勝ち取った学生も出た。推薦で編入できる大学もすでに確保している。 佐藤学長は全国の高校生にこうメッセージを贈る。 「進路に迷っているあなた。少しでも車に興味があったら工短に来ませんか。たくさんの選択肢、可能性を用意してお待ちしています。女性も大歓迎です」
※平成27年~令和2年の就職希望者計479名全員が就職
新潟工業短期大学 新潟県新潟市西区上新栄町5-13-7 ☎025-269-3174 https://www.niigata-ct.ac.jp
『学長インタビュー』は「週刊文春」「サンデー毎日」などで当社が独自に取材した注目すべき大学の掲載記事をオンライン版として公開しています。
2024.06.25
2024.06.20
2023.10.26
2023.09.28
2023.08.10