2021年11月30日
週刊朝日「学長インタビュー」掲載
大阪行岡医療大学
池田 昌弘 学長
起き上がる、寝返る、立ち上がる、歩く――。生活に必要不可欠な動作を、自立して行えるよう支援するのが理学療法士の仕事だ。 来春、開学10周年を迎える大阪行岡医療大学。行岡保健衛生学園に設立された前身の行岡リハビリテーション専門学校時代より50年間、理学療法士の人材群を陸続と医療の現場に送り出してきた。 「関西の医療業界で行岡の名を知らない人はいません」 誇らしく池田昌弘学長が語るとおり、卒業生は至る所で「なくてはならない人」として活躍。同窓会の絆も強固で、在学生の経済的支援にも積極的である。
同大の最大のメリットは87年の歴史を持つ行岡病院との連携だ。先端技術設備が整う現場で、経験豊富な医療の専門家に囲まれて実習に臨めるばかりでなく、健康管理や経済的支援でも連携が機能している。現場体験が早ければ早いほど、学びの経験値は飛躍的に伸びるとの指導方針の下、生徒たちは1年時から臨床の場に飛び込んでいく。
目指すのは適応力豊かな理学療法士の育成だ。教養では医療に欠かせないコミュニケーション技術を重視し、心理学やチーム医療、語学に力を入れる。 2年次からは臨床科目が、3年次には臨床実習がスタート。そして4年次になると総合実習で総括し、国家試験に挑むことになる。 「探求心を持った学生を育てるために、ゼミ形式の授業にも力を入れています。興味あるテーマを選び、自分たちで研究を深め発表する。みな大学で学ぶ醍醐味を味わっているようで中々好評です」(池田学長) 医療学部理学療法学科の一学部一学科のみで、全員が理学療法士という同じ目標を目指していることから、連帯感も芽生え、教員との距離も緊密になっていくという。
2018年度新卒生の理学療法士国家試験合格率は92㌫(受験者62名中57名合格)だった。専門学校時代からの対策資料やノウハウが十分に蓄積されており、独自の模擬試験結果に応じた対策指導を一人一人の生徒に対して行う。新卒・既卒合わせ合格者は毎年、全員が理学療法士として就職を果たしている。 卒業後の進路は病院・クリニックにとどまらず、高齢化でニーズの高まる介護・社会福祉分野、さらにスポーツ分野など多岐にわたる。
行岡病院の消化器センター長でもある池田学長は、ベテランのドクターとして今も日々患者に接し医療現場を熟知している。 全国の高校生にはこうメッセージを贈る。 「大学院設立や看護・放射線学科の増設構想もあり、進化し続ける大学です。10周年を迎える今、次の10年を共に歩んでくれるみなさんの入学を心からお待ちしています」
コロナ禍での演習授業
大阪行岡医療大学 大阪府茨木市総持寺1-1-41 ☎072-621-0881 http://www.yukioka-u.ac.jp
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