2019年06月25日
週刊朝日「学長インタビュー」掲載
広島工業大学
長坂 康史 学長
1963年の開学から 56年を刻み、これまで約4万8千人もの卒業生と技術者を輩出してきた広島工業大学。 現在は4学部(工学部、情報 学部、環境学部、生命学部)・12学科体制で、「工業」の範疇を少しずつ広げ、時代のニーズに応じた先鋭的な「工学」 の領域に踏み込んでいる。来年4月には新たに情報学部 情報コミュニケーション学科(仮称:届出書類提出中)が開設される予定だ。
就職率99 ・1㌫(2019年3月卒業生・就職者数948名/就職希望者数939名)という高さの理由は「内定率の向上」、「就職の質の確保」、「早期離職率の低減」という3本柱の〝確かな就職〞支援にある。 「多くの卒業生と連携することによって、企業のことをよく理解してもらうような取り組みもしています。内定先に対する学生の満足度も97㌫と高く、とても良い傾向です」 と話すのは長坂康史学長。 大学で学んだことを活用しようという就職に対する意識の高さは、教職員の細やかなサポートによる後押しも大きいだろう。
本来、学生は一人ひとり違う個性を持っている。同学は、そんな学生の持つ可能性を最大限に引き出すべく『HIT教育2016』と銘打つ教育プログラムを4年前から展開。確かな〝専門力〞と、社会で活躍するために必要なコミュニケーション力・提案力・行動力といった社会人基礎力に通じる〝人間力〞を養うプログラムを軸にしている。 4年間で経験するさまざまな活動を見える化する『HITPO(ひとぽ)』というポートフォリオと学習支援・学生指導ツールを兼ねたシステムを構築し活用することで、教職員と学生との効果的な情報共有や連携が実現。学生一人ひとりがそれぞれの計画を立て、目標に突き進むための能動的サイクルが機能している。
建学の精神「教育は愛なり」にも通ずるこれらの取り組みは今年で4年目を迎え、ひとつの区切りとなる。長坂学長は来春から次の4年間に向けて、更に画期的なプログラムを構想中だ。 「『HIT.E ▶ 2024』と呼ぶ新しい教育プログラムではこれまでの〝専門力〞、〝人間力〞に加え、社会との繋がりを強め、これからの社会で真に活躍するために必要な〝社会実践力〞の育成に力を入れます。1年次生と2年次生の混成グループで一つの課題に取り組む中で『縦』 のつながりを意識させ、活性化を狙うという挑戦的な試みも準備中です」(長坂学長)
良いものを作るには技術ばかりでなく、幅広い教養や知識が必要という長坂学長は、昨今、一般的に付加的要素に陥りがちな「リベラルアーツ教育科目」を1年次生から4年次生までしっかり修得させることで、これからの社会で必要とされる幅広い知識を持った技術者を育成していきたいと考えている。 「4万8千人もの同窓生が日本そして世界の様々な分野で活躍しています。同窓生と連携し、社会とコラボレーションしながら一体となって、研究および人材育成を通じた『知の拠点』として地域に根ざし、地域に愛される大学でありたい」 と長坂学長は語る。
『学長インタビュー』は「週刊文春」「サンデー毎日」などで当社が独自に取材した注目すべき大学の掲載記事をオンライン版として公開しています。
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