2017年08月09日
週刊文春「学長インタビュー」掲載
広島工業大学
鶴 衛 学長
瀬戸内海を臨む高台に位置する緑豊かなキャンパスが美しい広島工業大学。 建学の精神「教育は愛なり」、教育方針「常に神と共に歩み社会に奉仕する」という2つの教育理念のもと、1963年に開学した。
同学は就職に強い大学として西日本屈指の存在だ。「3年間就職率ランキング」(大学通信調べ)では、中四国の理工系で第1位、全国でも第8位にランクイン。なぜこれほどの実績をあげられるのか?その秘訣を鶴衛学長に聞いてみた。
「創立時からの伝統でもある、きめ細やかなサポート体制と教職員の熱意に他なりません」 学生は一人ひとり違った個性を持っている。そこで、各学生の可能性を引き出すため『HIT教育2016』を展開。専門的知識や技術を応用できる「専門力」とコミュニケーション能力や実行力といった「人間力」を養うプログラムだ。 1年次から卒業後のビジョンを描き、4年間の学び方や、やりたい活動などを計画。「HITPO」というポートフォリオシステムで各自の実践を記録・確認できるようにしている。
もちろん教職員も情報共有しており、授業の理解度が不足している場合は「フォローアッププログラム」や、元高校教員による1対1の指導を実施。さらに、学生約10人を1人の教員が担当する「チューター制度」など充実のサポート体制を実現している。 また、挑戦する学生の意欲に応える「HITチャレンジ制度」では、採択された場合には最大50万円を支給。これまでに「公園内の休憩場所(東屋)の建設・寄贈」「充電式乾電池を動力としたエコ電気自動車の製作」といったプロジェクトが採択されている。
きめ細やかな教育と、自主性を重んじる数々の取り組みの結果、直近の就職率は98.4%を記録。約340社が集い、中四国最大規模を誇る同学主催の合同会社説明会も進路選択の幅を広げる一翼を担っている。 一方で、小学生を対象とした夏休み特別講座「ワクワクものづくり大作戦」を開講。学生が講師役となり、ラジオを作ったり、橋の模型を作ったり。 「工科系大学として技術者の育成に強い使命感を持っています。日本はものづくりで勝負している国です。1人でも多くの子ども達にものづくりの面白さを知ってもらえれば」。続けて、「優秀な女性技術者の輩出を目指しています。『キャリア形成』『就業』の支援をテーマに、技術者として活躍するOGを招いてのセミナー開催など、女子学生の就職や進学を支援しています」
鶴学長が大切にしている言葉は「夢×情熱=青春度」。サムエル・ウルマンの詩“Youth”の新井満氏による訳書「青春とは」の中で作者の胸中を数式で表したものだ。 「本学の教職員一同、年齢に関係なく、夢と情熱を持って、学生と共にいつまでも青春でいたいと思っています」
【大学データ】 住所=広島県広島市佐伯区三宅2-1-1 ☎=082-921-3121 学生数=4627名 大学院=工学系研究科 学部=工学部、情報学部、環境学部、生命学部 http://www.it-hiroshima.ac.jp
『学長インタビュー』は「週刊文春」「サンデー毎日」などで当社が独自に取材した注目すべき大学の掲載記事をオンライン版として公開しています。
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