2018年06月14日
週刊文春「学長インタビュー」掲載
新見公立大学
公文裕巳 学長
高梁川の源流域に位置し、北は鳥取県に、西は広島県に接する岡山県新見市。豊かな自然に恵まれたこの地で、1980年の開学以来、5000人以上の優秀な看護・保育・福祉に関するスペシャリストを輩出してきたのが新見公立大学である。 「学生総数477人のうち、実に412人(86・4%)が下宿生です。岡山県内のみならず、西日本を中心に全国から本学の評判を聞きつけて学生が集まってくれています」と話す公文裕巳学長。
それもそのはず、他大学の模範となる優れた教育改革の取り組み、文部科学省GP(Good Practice)に7件も選定されるほどの教育実践力を誇る。 そんな同学の新たな挑戦として、2019年4月より、健康科学部1学部1学科から3学科に移行する。
「短大の地域福祉学科と幼児教育学科の募集を停止し、今ある看護学科に加え、4年制の地域福祉学科と健康保育学科を開設します。新見市は少子・高齢化と人口減少に関わる課題に直面していますが、その課題を逆手に取り、多職種が連携して、全ての世代の心と体の健康を支援するシステム構築を目指していきます」
ここで新設される2学科の特色を紹介しよう。 地域福祉学科では、地域共生社会の基盤を創る〝21世紀型スーパー地域福祉人材〟を育成。介護福祉士+社会福祉士や社会福祉士+行政書士といった複数の資格取得が可能なカリキュラムを用意し、多様な職場で活躍できる福祉人を養成する。
健康保育学科では、地域ぐるみで支えあう〝就学前教育・保育のリーダー〟を育成。特に、発達障害児の支援や病児保育についての科学的・医療的な知識の修得に力を注ぐ。 「特別支援学校教諭一種免許も取得可能ですが、あくまで目的は子どもの発達の多様性について知識を深める一環と考えています」 また、同学と市内全ての保育施設と行政との大連携による〝新見公立大学・教育支援センター〟を今年4月に設立。人口3万人の街だからこそできる『共育て共育ち』についての実践的な場を設けている。
もちろん開学時から人材育成に定評のある看護学科でも、来年度より定員を60人から80人に増やし、養護教諭コースと訪問看護・地域看護コースの新設を計画するなど、時代に即した進化に余念がない。 「人間の総合力は、知識、技能など数値化できる学力と、必ずしも数値化できない人間力との総和であり、学力とともに人間力の向上を図ることが大切。そのために、本学の建学の精神『誠実、夢、人間愛』を基盤に人間力向上に努めてほしい」と話す公文学長。
臨床泌尿器科医でもある公文学長の座右の銘は「夢は諦めない限り夢であり続ける!」。新見市全体を巨大なキャンパスとした真の地域共生社会の実現という壮大な夢に向かって、今日も走り続けている。
【大学データ(問い合わせ先)】 住所=岡山県新見市西方1263―2 ☎=0867―72―0634 学生数=477人(短大・大学院生含む) 学部=健康科学部(地域福祉学科、健康保育学科、看護学科) http://www.niimi-c.ac.jp
『学長インタビュー』は「週刊文春」「サンデー毎日」などで当社が独自に取材した注目すべき大学の掲載記事をオンライン版として公開しています。
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