北海道医療大学/浅香 正博 学長

2022年07月21日

週刊文春「学長インタビュー」掲載

新医療人育成の北の拠点を目指して歩む
国家試験も安定した高合格率を維持

北海道医療大学

浅香 正博 学長

 医療現場で今、チーム医療の重要性が高まっている。
チーム医療とは、従来のように医師だけが中心となって診療に当たるのではなく、様々な医療従事者が意見を交換しながら連携・補完し合い、患者の病状に応じて的確な治療とサポートを進めていく医療方法である。
 効率的で良質な医療提供が期待でき、早期発見、回復促進、重症化予防等につながり、医療従事者の負担軽減も図れる。厚生労働省もその普及を後押しするが、一方でチーム医療教育の体制構築が課題でもある。

 そこで北海道医療大学の出番だ。6学部9学科と大学院、専門学校を擁し、3500人以上の学生が保健・医療・福祉の専門職を目指しながら、チーム医療を学んでいる。
「1年次から約10名単位の学部学科混成でグループワークに取り組み、多職種連携に必要な能力を身に付けていきます。3、4年次に病院や施設、在宅ケアなどで実習する際も混成チームを編成します」(浅香正博学長)
 キャンパス内に医科14科、歯科4科を備える北海道医療大学病院や歯科クリニック、在宅医療・介護サービスを提供する地域包括ケアセンターを所有。他にも札幌市内の総合病院や福祉施設など、幾つもの実習先が確保されている。

駅に直結の当別キャンパス

 毎年、多くの薬剤師、歯科医師、看護師、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、公認心理師、理学療法士、作業療法士、音楽療法士、言語聴覚士、臨床検査技師が巣立っていく。これらの職業に就くためには当然、国家試験にパスする必要があるが、その対策は万全だと浅香学長は言う。
「高校での未履修、あるいは各人の苦手科目にも授業で対応します。個別相談や指導、補正授業等を行う学習支援室も全学部にあります。学生一人あたりの教員数が私大でトップクラスなのも、きめ細やかなサポートができる理由です」
 その成果は毎年合格実績となって表われ、高水準で安定した国家試験合格率を維持している。

 手厚い奨学金制度も魅力だ。次年度入学生から「特待奨学生」制度を拡充し、全学科で募集。さらに経済的理由で進学が困難な学生を「夢つなぎ入試」で支援し、将来の医療人材の学ぶ意欲をサポートする。

 浅香学長は北海道大学病院長などを歴任。わが国のピロリ菌研究の第一人者であり、除菌治療に世界初の保険適用の道を拓いた人物として知られる。学長就任後、全学生にピロリ菌検査を実施し、陽性者の除菌費用も大学が負担する制度を導入した。卒業生から一人の胃がん患者も出さない、との意思表示であった。

「AIと共存・協働する医療人育成のために、全学でデータサイエンス教育を必須化しました。北海道医療大学はますます面白くなっていきます。ここであなたの夢を叶えてください」
 長い人生、学生時代を北の別天地で過ごすのもわるくない。

【大学データ】
住所=北海道石狩郡当別町金沢1517
☎=0133-23-1211
創立=1974年4月
学部=薬学部、歯学部、看護福祉学部、心理科学部、リハビリテーション科学部、
医療技術学部

 『学長インタビュー』は全国の注目すべき大学や各種専門学校を独自に取材し、トップインタビュー形式でご紹介しています。

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