東日本国際大学/吉村作治 学長

2018年02月15日

週刊文春「学長インタビュー」掲載

2018年度より多彩なコースを新設
学びのフィールドは地域・海外へ

東日本国際大学

吉村 作治 学長

 東日本国際大学では、学校法人昌平黌が創立120周年を迎える2023年を目標に、学びの改革を進めている。まず18年4月から経済経営学部に9つのコースが新設される。魅力ある教員陣を揃え、企業経営、経済・金融、公務員・教職、グローカル人財育成、スポーツマネジメント、AI・情報システム、観光マネジメント、エジプト考古学マネジメント、留学生コースの各コースに分かれて多彩な授業とゼミを展開する。

 エジプト考古学者の第一人者である吉村作治学長は、このうちエジプト考古学マネジメントコースを担当。エジプト考古学を中心に考古学調査のマネジメントについて学ぶコースである。エジプトで発掘作業にあたっている研究員から直接学ぶ機会やエジプト現地での実習も予定している。
「考古学はマネジメントです。ロマンだけでは、発掘調査はできません」
 と吉村学長は自身の経験をもとに、マネジメントの大切さを説いた。

「考古学は過去を分析して、未来にどう活かしていくかを考える学問です。未来は創るものです。未来を創るためには、過去を分析し、研究することが重要です」
 現在、日本でエジプト考古学の研究を行っているのは同大学以外にない。
「ここからエジプト考古学者が出てほしいですね」と吉村学長は夢を語った。 

同大学ではエジプト考古学研究所をはじめ、各コースに対応する8つの研究所の設置を進めており、18年度から学生が研究所に所属する「学生研究員」になれる制度がスタートする。学生は教室を出て、学びの場を地域全体に広げられる。
「大学の目的は研究と教育です。教育がメインになっている大学も多いのですが、研究の成果を教えるのが本来の大学の姿です。知のストックを作り、その成果を学生に還元したいと考えます」(吉村学長)

 今後は、シニアや主婦など地域の住民も研究学生として受け入れる予定だという。18年2月には、第1回エジプト考古学ツアーを企画。参加者を福島や隣接する地域から募ったところ、43名の申込みがあり、吉村学長とともに発掘の現場を見学する。また、23年までに大学院開設とともに新学部として「未来学部」の設置を構想している。
「AI(人工知能)など新しい技術の発展が進んでいますが、人間不在の社会になっていくように感じます。技術には哲学がないので、技術を使うことで人が幸せになれる社会を考えていくために未来学部を新設したいと考えます」(吉村学長)

 さらに「人の痛みが分かる教育を実践していきたい」と語る吉村学長の胸には、建学の精神「義を行い以て其の道に達す」という孔子の言葉が刻まれている。「義を行い」とは、志をもって人々のために行動することを意味する。全ての学生にその精神を伝え、他人を思いやる人間性豊かな人材を育成していく。

【大学データ(問い合わせ先)】
住所=福島県いわき市平鎌田字寿金沢37
☎=0246―35―0001
設立=1995年
学生数=618人
学部=経済経営学部・健康福祉学部
http://www.shk-ac.jp

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