2019年03月19日
週刊朝日「学長インタビュー」掲載
戸板女子短期大学
小林 千春 学長
東京タワーを間近に臨む戸板女子短期大学のキャンパス。1902年(明治35年)、戸板関子によってこの地に設立された戸板裁縫学校を母体とする同学は現在、「服飾芸術」「食物栄養」「国際コミュニケーション」の3学科から構成される。
「戸板関子は、女性の『精神的な自立』はもちろん『経済的な自立』を提唱し、その手段として『裁縫』を掲げた人物。現代社会にもピタリと当てはまる先駆者的な考え方は、教育者であり経営者でもあって、私はそこに大きく惹かれます」 と語る小林千春学長は、大学卒業後、大手企業に就職。その後、渡米し、7年間を過ごす中で、カリフォルニア州立大学大学院で修士号を取得した経歴を持つ。
時代の時代の先を読む教育を実践していく戸板関子の思想は、117年の歴史を経て今に受け継がれている。創立115年には小林学長が中心となり、校訓『知好楽』、建学の精神、創立者の想い、教育理念を現代の学生にわかりやすい言葉で集約した「TOITA’S 7 PROMISES」を策定した。 学びに掲げる〝4つのポイント〞は、就職率 99.5% (2018年3月卒業生・就職者数396名/就職希望者数398名)と高い同学の「就職力」を的確に裏付けする。
1つめは、1年生の後期から履修モデルを選択し、専門的に学んでいく制度だ。前期に各業界に精通した教員が指導にあたり、各々の「適性」を主体的に考え敢えて「迷う」期間を設けている。
2つめは、現代社会において実用的な「社会人基礎力」。ICTやビジネスマナーに加え、特にグローバルコミュニケーションに欠かせない英語教育に注力する。 「中立語として英語を話すことができれば、様々な職場で出会うであろう世界中の人たちと円滑に意思疎通ができるようになります。これからの女性は果敢に世界を味方につけていただきたい」(小林学長)
3つめは、企業や地域とのタイアップにより、現場のプロの人たちと〝課題〟を共有する「産官学連携プロジェクト」だ。学生全員が参加し、プロの「厳しさ」と直に接する経験は、2年間の短大の学びの中でもとりわけ貴重なものだろう。
4つめに挙げるのは「プレゼンテーション力」だ。 「これからは人前で話すことが重要になってくる。プレゼン力は多くの企業が必要としているはずです。〝度胸〟は経験で身につき、自信にもつながっていく。戸板の学生は『プレゼンができる自己肯定感の高い学生』であってもらいたい」 と話す小林学長は、短大という2年間の中で、4年制大学以上に学内外での学びの経験を与え、社会で活躍できる女性を育成し続ける「これまでにない短大」としての存在を目指す。
問い合わせ先: 戸板女子短期大学 ☎=03-3452-4161 http://www.toita.ac.jp
『学長インタビュー』は「週刊文春」「サンデー毎日」などで当社が独自に取材した注目すべき大学の掲載記事をオンライン版として公開しています。
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